パチ屋のチラ裏は書きづらい

好きなことを語りたいだけ。

LIP×LIPのアルバムめっちゃ聴いてる。

Bluetoothキーボード、スマホ対応!というモノを買ってきたので、それで試しに記事を書いてみます。わざわざパソコン起動するのも面倒だしね。
はてなブログスマホだと文字色の変更とかのやりかたがよくわからないので、今回は黒オンリー。


内山昂輝さんが好きです。彼のモノの考え方とか言葉選びにも惹かれますが、声もとても好きです。耳によく馴染むというか、本当に心地よいと感じる声です。植田真梨恵さんとかも同じような理由で好きです。

内山さんの歌がたっぷり聴けるので、LIP×LIPのアルバムをiTunesで購入し、毎日聴いています。

島崎信長さんと、歌声がとても似ているのですが、その2人の声の違いをじっくり聴き比べて、なんとかちがいを見出しています。
今回は、その言語化。自分用メモです。


★声質

前々から『内山氏はオーボエ等のダブルリード、島崎氏はクラリネットやサックス系のシングルリード』だと大雑把に感じていて、吹奏楽経験者には結構納得して頂けるのでは?

で、もっとよく聴き比べようと頑張った結果が、以下の文章。


■粒の大きさと密度
初っ端から全く共感が得られる気がしないんですけど、砂とか泥とかに声を例えます。「あー」と声を伸ばしたときに、その声を白い紙に薄く塗りたくったらどのぐらいザラザラしてるかな、と考えてみました。紙やすりの粗さみたいな感覚で、内山氏は粘土、島崎氏は砂です。
密度は、内山氏の方が濃密。工作とかに使う粘土。そして島崎氏は海岸のサラサラした砂です。

■滑らかさ、濃さ
『大きさ密度』の砂泥の話と全く別の例え方なんですけど、今度は声を水彩絵の具で例えます。砂の例えよりわかりやすいかも。
内山氏は、チューブから出したまんまの絵の具。島崎氏は水をたっぷり含んだ絵の具です。
島崎氏の歌声は透明感があるように感じているのですが、これが水で薄めたスカイブルーに見えます。見えるというか、聴こえるというか。水気が足りなくなって掠れた声が、息多めのいわゆるウィスパーボイスで、島崎氏は割と息多めで囁く感じ。
歌、メロディの表現方法に、ダイナミクスは付き物です。そのダイナミクスを水彩絵の具の描き方で見てみます。音を絵で表現変換するのは、よくあると思う。
内山氏:弱音表現は、かなり濃い絵の具を毛先で細く描く印象。筆の運びはかなり滑らかで、画用紙の表面の凹凸の影響はあまり受けない。
島崎氏:弱音表現が絵の具を水で薄めていくイメージ。筆の太さを細めても、じわりと滲む。水の量で掠れたりする。この水の量は息の量と結びつく。

クラリネットは、管楽器の中でフルートと並んで弱い音の表現が最も得意な楽器で、その弱音には息の音とリード音が混ざっています。低音域だとよくわかる。島崎氏のピアニシモはクラリネットのピアニシモ。
内山氏の声は(演技にもよりますが)甘い印象で、女性でいうならロリ声と同じ部類だと思っています。ロリ声というと、ちょっとズレた認識になってしまうかも。
要するにオーボエクラリネットは楽器に吹き込んだ息全てが音に変換されずに息のまま流れるような印象を抱かせるのですが、オーボエは息が全てリード音になって、音の密度が高くなっている印象があります。息を水に例えましたが、内山氏がチューブから出したままの絵の具だというのは、息が余らない=水を足さないから。

クラリネットオーボエで例えてますが、クラリネット倍音が少ないという特徴があります。倍音って何だ?って思われる方もいらっしゃるでしょうが、公約数みたいなものです。多分……自分で言って分からなくなってきたゾ。
12という音を出したとき、2、3、4、6という音も含まれるのですが、クラリネットはそれが3、6ぐらいに減ってるってことです。詳しくは知らないけど。
吹奏楽経験者的に言えば、ドの音を吹いたときにソとか、高いミとかが響いて聴こえるのですが、クラリネットは聞こえてくる倍音が少ない。
この倍音が少ないと、シンプルな音に聴こえます。個人的感覚ですが。倍音が多いと「芯となる音の周りに、様々な音が響きとして肉付けされている」聴こえ方で、余計な肉(響き)のついてないクラリネットはスッキリと聴こえるわけです。
……個人的感覚で!

内山氏の声質は、お出汁で味付けしたような旨み雑味の含まれた声ですが、島崎氏の歌声はシンプルなのです。


★歌い方

声質は自分では変えにくい個性ですけど、歌い方は意識することで変わる個性だと思います。LIP×LIPの場合、声優はキャラクターに声を与えているだけなので、勇次郎&愛蔵のキャラクター性も関与してくると思うのですが、内山氏はシンプルに、島崎氏は装飾多めで歌っている印象です。
声質では島崎氏をシンプルだと評したのですが、それは単に声質の話。「あー」と伸ばした声の話です。
歌い方は、音の始まりや終わりのクセと定義します。

島崎氏の歌い方は、簡単に言えば『カッコイイ歌い方』です。単語の子音を強調するのがわかりやすい装飾。
内山氏は例えるならボカロのベタ打ち。もちろん生身の人間なので機械音的ではないのですが、ドだったらド、と音符をそのまま声にしているような素直な歌い方が多めです。
この2人の歌い方の違いは『ロデオ』を聴けば判りやすいと思います。
1番)お前がいるなら、俺はいけるー内山氏
2番)お前がいるから、俺はやれるー島崎氏
とか、
1番)ブルライド達成叫べー島崎氏
2番)ブルライド手なずけ叫べー内山氏
が違いのわかりやすい部分。
声質はシンプルですが、歌い方を大袈裟にしたり装飾を多くしているのが島崎氏です。

逆に内山氏は、わざわざ装飾多めで格好つけて歌わなくても、十分に魅力的な声です。もちろん全く装飾ナシで歌っているわけではないですが、フレーズの歌い方が流れるように綺麗で、シンプルかつクラシカルな歌い方。飾らなくても素材のまま勝負できる声だとも捉えられます。
というか、内山氏のこの歌い方は幼さやあどけなさを感じる歌い方ですね。勇次郎というキャラクター上、そういった無垢さを狙っているのか、あるいは歌があまり得意じゃない内山さんが劇団のレッスンを受けたからなのか……。劇団だったらポップスというよりミュージカル的なレッスンをやりそう。知らんけど。


と、頑張って内山氏と島崎氏の違いを探してみました。歌い方はすぐにわかる違いですけど、声質を言語化するのは本当に難しい。
私の耳がこうやって音を捉えるんです~。音の色とか肌触りとか、そういった感覚は人によって違うと思うんですけど、私は大体こんな風に二人の違いを見出しています。

それから、以上の内容は大まかな傾向でしかないので、息の入れ方や表現によって二人の声が本当に近づきすぎる場合もあります。でも、一聴しただけでは似てるように感じても何度も聴けば違いはわかるようになるんですね。声優絶対音感……。