パチ屋のチラ裏は書きづらい

好きなことを語りたいだけ。

ふと、日向ネジのことを思い出した。

キッカケというか、先日なんとなくネットの海を彷徨っていたら、『ロック・リーの青春フルパワー忍伝』のまとめらしき動画を見かけて、放送当時ものすごく好きだったのを思い出しました。

ロック・リーのやつ(名前が長すぎる)は、あの大人気マンガ『NARUTO』の公式スピンオフで、色々とキャラ崩壊を起こしているギャグストーリーが特徴です。本編主人公のナルトたちと同期(実際は一期上)のガイ班が主人公のお話ですが、とにかく(いい意味で)ヒドイ。

その中でも、日向ネジの女装が可愛くて仕方がないのです。

 

本編で、ネジはもういません。

NARUTO』は完結し、現在は『BORUTO』が週刊少年ジャンプで連載中です。

そこに、ネジはいません。

 

日向ネジは、私が最初に好きになった架空のキャラクターでした。

 幼い頃は、マンガもアニメも見るような子じゃありませんでした。小学校に入学する前から活字を、図鑑や小説を読むような子で、テレビを見るのも好きじゃありませんでした。

小学校の二年生だったと思います。母がレンタルショップで『NARUTO』のビデオを借りてきたのが、私の全ての始まりでした。

内容は、中忍試験の死の森で、ナルトたち第七班は薬師カブトと一緒に動いていました。その内容が面白かったために、私と弟たち三兄弟は、アニメ『NARUTO』をレンタルショップで借りて見始めました。

ビデオはいつの間にかDVDになり、借りてきた内容が放送に追いつくと、今度はテレビ放送を見るようになりました。

 

そんな小学生だった頃、私は一人の人物に惹かれていました。どのタイミングで、だったかはわからないのですが、中忍試験でナルトと戦う際には、既に好きなキャラになっていました。

それが、日向ネジだったのです。

 

記憶は薄っすらと残っている程度ですが、日向ネジの最初の印象は「可哀そうなお兄さん」でした。私は当時まだ年齢一桁だったので、木ノ葉丸以外はみんな歳上。

中忍試験の日向ヒナタ日向ネジで、ネジ兄さんとヒナタの過去や、ネジの憎しみが語られ、幼い私はヒナタよりネジの方を哀れんでいました。実は、ネジがしっかり登場する前、中忍試験始まったばかりのときはヒナタが一番好きだった……。

そしてナルトと戦った後、ヒアシ様がネジに真実を明かすシーン。私の中では少しモヤっとしたものが残りましたが、アレでネジが救われたのであれば、それでいいやと思ったのです。

 

ここまではまだ、ネジが比較的好きだ程度でした。同じくらいシカマルも好きだったし。

だが、その後の日向ネジが私の人生を狂わせたのです。

そう、あれはサスケが音の四人衆に連れ去られた後だった……。いわゆる「サスケ奪還編」ってやつです。

 

中忍になったシカマルを小隊長とし、キバ、ナルト、チョウジ、ネジの五人でサスケを追っかける。その中でチョウジとネジは瀕死にまで追い込まれます。

その、ネジ。鬼童丸戦を視聴した幼い私に、重たいカルマを背負わせたのです。

 

心理戦、読み合い、ハイレベルな戦い。追い詰められていくネジ、体に矢が貫通するネジ、結った髪が解けるネジ……。

ボロボロになってゆく美少年。

鬼童丸戦が大好きで、何度も何度も見返した小学校時代。

 

彼のせいで、私は『萌え』を理解してしまったのです。

 

まだ『同人』『性癖』『ボーイズラブ』といった知識は無かったのに、私は、私……ウッ!

日向ネジを用いた妄想までするようになってしまい、ヲタク女、腐女子へと目覚めるラフレシアの種を心に埋めてしまいました。

 

小学五、六年生の時にはクラスの男子が『ギャグマンガ日和』を流行らせ、ネットの海に進出し(知らなかったとは言え、当時見ていたのが違法アップロードのアニメだったのが申し訳ない)、ファンの方が書いたり描いたりした二次創作に触れ(個人サイトを巡った)、その過程の中でうっかりBL界に迷い込み、知識を得ました。

それからジャンルは変わり、『ヘタリア』『うちのトコでは』『ヒビキノBB』『のだめカンタービレ』等にのめり込んでいましたが、アニメ『NARUTO』の視聴はずっと続けていました。

そして、母がWJ本誌を購読するようになり、私が高校生になったとき

 

日向ネジは死にました。

 

ナルトの同期で、メインキャラである若い人の中で亡くなったのは彼だけです。

岸本先生の「戦争では、いつ誰が死ぬかわからない」という表現だと思えば、彼の死は納得できます。親しい人が生き残ってくれるとは限らない。

ナルトも同期メンバーも、ずっと一緒に成長してきた仲間のような存在です。そんな仲間の一人が死ぬ。もう年齢を重ねることがない。その喪失感はとても大きく、しかしその感覚こそが、おそらく岸本先生の思い通りなのでしょうね。

 

納得はできます。が、私は彼が好きでした。例えるなら、交通事故で突然命を奪われた者の友人が「なぜお前の命が奪われなければならなかったのか」と憤るようなもの。なぜ彼が死ななければならなかったのか。

 

彼の未来が奪われて、私は初めてNARUTO作品の二次創作を目にしました。『ロック・リーの青春フルパワー忍伝』はある意味「公式が病気」。

 

 

他作品にハマり、NARUTOから距離を置くことで私は彼の死も、彼の生きていた世界のことも忘れようとしました。

『堀さんと宮村くん』『ばらかもん』『WORKING!!』『君と僕。』『ハイキュー!!』と、その後私が好きになった作品は日常系がとても多いです。『デュラララ!!』もある意味日常か?

現在はもっぱらハイキューと君僕ですね。君僕は本誌休載中なので、ハイキューが生きがい。

 

ただ、ふと亡くなった彼のことを思い出すきっかけがあったので、ブログに書いてみただけです。

 

 

というか、のだめでBLはあかんかった。